「見切れる」

言葉についての考察

「見切れる」という言葉をご存じでしょうか。

元々は演劇やテレビの業界用語だそうです。

僕の周りでは、

「写真や映像で、フレームに人物などの全体が収まらず、一部が切れている」

という意味で、使っている人が何人か居ました。

「集合写真で端の人が見切れる」のような使い方です。

しかし、本来は、

「テレビ放送や演劇で、本来見えてはいけないものが見えてしまう」

という意味だそうです。

「裏方スタッフが見切れる」のような使い方をします。

「見切れる」が、間違った意味で広まっていることを知った時、僕は、「本来の意味で使うべきではないか」と初めは思いました。

しかし、「見切れる」という言葉は、演劇やテレビの業界で生まれた言葉です。

「こんな言葉、使わなくて良いのではないか」と、だんだん思うようになりました。

「写真や映像で、フレームに人物などの全体が収まらず、一部が切れている」場合は、

「○○さんがフレームからはみ出している」と言えば良いし、

「テレビ放送や演劇で、本来見えてはいけないものが見えてしまう」場合は、

「裏方スタッフが映り込んでいる」(テレビ放送の場合)
「裏方スタッフが見えてしまっている」(テレビ放送・演劇の場合)

と言えば済む話です。

タイトルとURLをコピーしました